「終わったぁぁぁああ!!!!」
バン!と派手な音を立てて理事長室の扉を力任せに開く。
「ちょっとー、もう少し優しく出来ないわけ?」
愚痴る輪廻を無視してボスンっと音を立てながらフワフワ肌触り抜群のソファーへダイブ。
開放感ハンパない。ありがとう山田。私は初めてお前に感謝しよう。
はしゃぐ私に輪廻は呆れ顔で口を開く。
「たく、あんた自分の今の状況分かってるの?一月から自宅禁止令が出てるのよ?いわば今のあんたは宿なし子よ」
「大変ねぇ」と言いつつも輪廻はニヤニヤしながら私を見る。
ちっ。楽しんでやがる。
「あーあ、本当だよ。たかが携帯一つ使えなくしただけじゃんか」
上体を起こしソファーの上で体操座りをしながら口を尖らせる。
そんな私を見て輪廻はくすりと笑う。
「一月が怒ったのはそれが理由じゃないでしょ?」
輪廻の言葉に私を目をパチパチさせ小首をかしげる。

