目元をハンカチで拭いていると授業終了のチャイムがなり、本日の授業はこれにておしまい。
あ、あと。
「皆さん、明日から山田先生が復帰しますよ。良かったですね」
私の一言に騒がしかった教室がピタッと静かになる。
聞くところによると、山田先生は現場復帰することを"とても"拒否されたらしいが結局は復帰するらしい。
てか、なにしたんだろ。こいつら。
「あのさ、和泉ちゃん」
「はい?」
理由を思案している私に喋りかけてきたのは元ショッキングピンクの彼。辻田くんだ。
いつの事だが、私がリュウに「派手な髪色は嫌い。目がいたいのはいや」と言った時くらいから落ち着いた茶髪へ変身だ。
まぁ、どーでもいいか。
「山田。復帰するってことは和泉ちゃんは?」
「やめますよ」
私は、すっぱり切り捨てた後「それでは」と残し、教室を後にした。

