「…………まただ」

「はい?」


いきなり話しはじめた雪治に怪訝な表情を返す。


それは他のみんなも同じだったらしく、怪訝な表情を雪治に向けた。


「ぉ…ま…ぇ…せぃ……」


「は?なに言ってるか聞こえないんだけど」


雪治は下を向いたまま何かを呟いたようだが、うまく聞こえない。

もっと大きくできないの?


「お前のせいだって言ったんだよっ!!」

「…!」

雪治はキッ!と私を睨むとカツカツと教室の扉へ足を進めはじめた。


珍しい。あそこまで雪治が怒ることなんて滅多にない。

「桜!」

「ん!?」