「はい、かいさ〜ん」
龍のやる気のない声を合図に生徒達が帰りはじめる。
「あ、忘れてた。田中と井端と鈴木は補習があるから視聴覚室に行けよ。俺も後から行くからそれまで自主しとけ」
「うわっ、忘れてた!!!」
「やばっ、俺デートなのに」
「どうして僕まで?」
「お前、今日の英語の部分よく分かってなかったろ? 気にしてるぽかったから教えてやろうと思ってな。どうする?」
不思議そうにする鈴木に龍が説明をほどこす。
因みに両手は井端と田中が逃げないように二人首根っこにある。
「お願いします。今日は特に用事はないので。」
何だかんだと言いながらきちんと教師をしている龍はすごいのだろうか。
授業もわかりやすかったし何より生徒一人一人に気を配っているのがよく分かる。
しかし....
「今日も楽しい一日だったね〜。見事なまでに毎時間、毎時間、イッチーがからかわれてさぁ〜」
「なんで…俺ばっかり...」
「「「……からかいやすいから」」」
こいつらは別らしい。
ずーーん、という効果音が着きそうなくらいに落ち込む壱哉。
確かに何となくイジりやすいしね、壱哉は。
うん、俗に言ういじられキャラだな。
そんなことを考えながら、窓際の一角にたむろう美形集団をただじっと見ているといつの間にか人はいなくなっていたらしく創たちの話し声だけが響く。

