「・・・ふわぁ〜・・・」
教室の扉を開けて入ってきたのは口元を手で隠しながらあくびをする橘大地。
まさに「今、起きました」見たいな顔......。
綺麗なオッドアイの目からはあくびのせいか少し涙が浮かんでおり、服にいたってはネクタイをせず、ブレザーも肩にかけ、普段は3つまで開けているカッターシャツのボタンを今は5つくらいまで外している。
見るだけで今までなにをしていたか分かる格好だな。
そんな大地に心では呆れ、表情は笑顔を向ける。
「おはようございます。ずいぶんと眠そうですが・・・・遅刻はダメですよ?」