そのメールには返事をせず 教室に入ってきた先生とは反対の扉から入れ違いに教室を出た。 チャイムが鳴り、廊下に出ていた生徒がぞろぞろと教室内に戻っていく。 私が向かうのは 校舎から少し離れていて、いまではほとんど使われていない小さな部室。 それでもいつ使うことになってもすぐ対応できるように 1ヶ月に一度 生徒会のメンバーが必ず掃除をすることになっている。 そしてその部室の鍵を唯一持っているのが、私。