加速していくキモチ、

募っていく想い、

膨らむ感情…。

この正体を知っちゃいけない。

分からなくていいって決めたもん。

夕日がプレゼントを渡した時

の雛斗の頬の色と重なって

見えた気がした。

だけど気が、しただけ。

「莉愛~!
早く~!」

すぐさま、考えないように

消すように…。

あたしは止めていた足を

何かから逃げるように駆け出した。