さくらんぼなあたしと王子様

「ちょっと、なに泣いてんの!?」

眉毛をさげて弱々しく、

でもちょっぴり笑いながら世羅ちゃん

がいった。

「世羅ちゃん、たてる?」

涙をぬぐって世羅ちゃんの

体をささえながらあたしは言った。

「う、うん」

あたしは世羅ちゃんのカバンと

自分のカバンを左手にもって

右肩を世羅ちゃんに貸して、

あたしたちはゆっくり移動

し始めた。