私はその場で立ち上がって、下をみた。


視線を下げたその先には…、凉がいた。

その隣には他校の制服を着た彼女。


私は初めて気がついた。
彼女さんが、他校生だったことに。




そのまま、ぼーっと二人の歩く姿を見つめていた。



「白石?どうした?」




そんな私が気になったのか、坂本も立ち上がって顔を覗きこんでくる。


心配をかけたくなくて、明るく言うように努めた。




「…なんでもないよ?」




坂本は視線を下に落とすと、二人に気づいたようで、私と同じように少し見つめていた。