周りを見渡せば、目につくのはカップルばかり。 一人ぽつんとなっているのは私くらいだ。 「どうしようかな…。」 こんな中一人でまわっていても、悲しくなるだけ。 あれこれと考えを巡らせていると、背後から人の気配を感じて振り返った。 私の後ろにいた人物は、その場で立ち止まった。 「白石、一緒にまわろ!」 屈託のない笑顔でそう言うのは坂本。 「…坂本、誰かと約束とかしてないの?」