気を使ってくれたのか、 それとも本心なのか。 今はそんなことどうでも良かった。 「もうちょっとでトンネル抜けるなー」 「暗くてそんなのわかんないよ」 トンネルの中はまだ暗くて、妙な雰囲気が漂っている。 やっと明かりが見えてきた時、凉の顔をみると、少し青ざめているように感じた。 「え?……白石、肩に手が…。」 恐る恐る自分の肩をみると、青白く透き通った細い腕が肩にのっている。 「!?!……………………ぎゃーー」 咄嗟に私は肩の手を払いのけ、凉にしがみついた。