「こんなときにごめん…。弱ってるときに漬け込もうとかじゃなくて、ただ、気持ちが止められなくなっちゃって……。」



「わかってるよ。白石はそんなことする奴じゃない。俺とは違う。」



最後はもう呟いている感じだった。





凉には私がどんな風に見えているのだろう。


私はそんな綺麗なんかじゃないのに。




「…だから、返事もいらない。」


「……わかった。」



少し複雑な顔をしてそう答えていた。



ふと、窓の外をみれば、もう既に空は真っ暗だった。



「あ、えと、じゃあ私帰るね。」


この場に二人で居ることに耐えられなくて、そう言い残して走って教室を出た。



ああ、言っちゃったよ。

たくさんの感情が私の体を駆け巡る。



私、これからどうすればいいの…。