翌朝、目が覚めると、いつの間にかわたしはベッドで寝ていた。 隣りには静かに寝息を立てている亮。 亮がわたしをベッドまで運んでくれたんだ。 無防備な寝顔に思わず微笑んでしまう。 よかった、ちゃんと帰ってきてくれて。 こっそりベッドから抜け出し、わたしは朝食の用意を始めた。 しばらくすると、コーヒーの香りに誘われるように亮があくびをしながらリビングにやってきた。 「おはよ」 「おはよう」 亮の声はまだまだ眠そうだ。 「眠そうだね。大丈夫?」 サラダを作る手を止めないまま亮に声をかける。