あたしはそれを間一髪のところでかわした。

「セーフ・・・」

「あれ?避けられたか・・・。まぁいい、次はしとめる」

その辺の雑魚妖怪がよく言う言葉・・・。

「あたしはそう簡単にやられないよ。あんたなんかにあたしの血肉あげないんだから!」

あたしはそういうと、抑えていた霊力を解放した。

「なっ!この霊力・・・!もしかしてお前は・・・!」

「あたしは瀬戸佳音。瀬戸家の者よ」

あたしはそういうと、有無を言わせぬ速さで術を唱えた。

「~~~~、滅!!」

そう叫ぶと、妖怪は苦しみながらも消えていった。

「ふぅ・・・」

あたしは小さく息を吐いた。

「・・・またか・・・」

その時、あたしの頭の中で小さいころの思い出が当然のことのようによみがえってきた。

あたしはいつも妖怪を滅した後、小さいころを思い出す・・・。