翌朝、あたしはいつもより早く寮を出ると、部室棟に向かった。

理由は単純。演劇部に顔を出すため。

「失礼します」

これまた豪華な建物の豪華な扉を開けると・・・なんと美形集団が・・・!

眩しい・・・!だけど不安・・・。

だってあたし・・・男子苦手!

「あ、佳音ちゃんだね?いらっしゃい」

「あ・・・どうも・・・」

あたしはおそらく部長さんであろう人にそう返事をすると、おそるおそる部屋の中に進む。

「はじめまして。俺は演劇部部長の佐藤だ」

「はじめまして」

その後軽く他の部員の自己紹介も終えると、部長さんは何かをとりだした。

「これは台本だよ。佳音ちゃんはこの主人公役」

「はい。ちゃんと劇になるかわかりませんが・・・任せてください」

「心強いね。それじゃ、放課後練習来れるかな?」

いきなり練習あるんだ・・・。

「はい」

あたしはそう返事をすると、演劇部の部室を後にした。


教室につくと、台本を読んでみる。

わぁ・・・おもしろい話・・・。

そう思いながら読み進めて約10分後。

読み終わったと同時にチャイムが鳴った。

そこで皆が登校してきていたことに気がついたあたしは驚き気味に挨拶をすますと、先生の話に耳を傾けた。