「用意・・・パーン!」
ピストルやってるのに口でもパーンって言ってるんだね・・・。
思わずずっこけそうになったよ・・・。
あたしは苦笑しながら自分が走る次のレースを待つ。
「佳音ガンバ!クラスの得点にもかかわるんだからな!」
「ヒロは旅行にこだわりすぎ。佳音、リラックス」
祥の言葉にあたしは笑顔を返すと、ピストルの合図と同時に走り出す。
「まずは網くぐりか・・・」
こういうときミニサイズって得だな~。
皆が苦戦している間に、少し空いた隙間に潜り込んだあたしはすっと網をくぐりぬける。
「次は平均台?なんか思ったより普通な障害物なんだなぁ・・・」
あたしは軽々と平均台の上を走る抜けた。
バランス感覚には自信があるからね!
「跳び箱10段!?そんなの普通の女子には無理!」
とか言いながらも飛んでみせるあたしに、観客席からは拍手や歓声が・・・。
あたしはそれに笑顔を返す。
最後の試練を決めるためのくじを引いた。