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大特価。半額。
本日限り。
こんなにたくさんの宣伝で溢れかえっていたら、客も何を買えば得するのか分からなくなってしまうだろう。
スーパーの一角をじっくりと観察しながら閏はそう思った。
視界の端にはしっかりと柳琥珀の姿を入れていた。
彼女の隣にいる女性は誰なのだろうか。
買い物に悩んでいるフリをして、2、3枚彼女の写真を撮っておく。
後で身元を調べなければ。
「なんでもいいから大量に買ってきてくれ。」
雪から頼まれたことは意外にも買い物だった。
何でもいいからとは、なんてアバウトな。
「もうちょっと絞り込んでください。」
「・・・空から降ってきたら驚くもの?」
ますます困る。
空から降ってきたら驚くものなんて世の中にたくさんある。
困惑する閏の後ろで琴はのんきに歌い出した。
「あの地ー平ー線ー♫」
ラピュタは空から女の子ですね。
琴の思考が閏にはすぐに分かった。
僕にアドバイスする気はゼロですか、と少しキッとした表情で琴に目を向ける。
が、全く効果はなかった。
「豚が空を飛ぶって話もあったな。」
雪までわけのわからないことを言い出した。
「飛べない豚はただの豚。」
「飛んだとしても豚は豚だけどな。」
まさにフリーダム。
閏はもうどうやってこの会話に収集をつければいいのか。
「とりあえず、頼んだ。」
結局具体的な指定はせずに十万円渡された。


