佳き日に




桔梗はどうせ壊されているだろうな、という暗い気持ちで盗聴器のスイッチを入れる。

しかし、そこから聞こえてきたのはザーッという砂嵐のような音ではなく、やけに明るいテンションの人の声だった。



『さ!ご!は!ち!しーお蒸米こうじ!3!5!8の黄金比♫』



そのハイテンションな歌が、永遠と流れ続けている。
永遠とだ。


「俺この歌知ってる!!昨日テレビ点けたらCMで流れてたぞ!!」

この曲耳に残るんだよなー、などのんきに言う鉛丹。


「・・・何のCMですか、これ。」

「三五八漬けのCMだろ。」



赤い女は何がしたいんだ、と桔梗は一人頭を抱えた。