佳き日に




「俺と閏と琴を殺したところで、状況は何も変わらないぞ。俺らはただの駒にしか過ぎないからな。代わりなんていくらでもいる。」

電話の向こうが沈黙している。


そんなことも気にしないように雪は最後に大嘘をついた。



「これは赤い女からの宣戦布告だ。今度こそ、一人残らず殺してやる、だそうだ。」


言い切るや否や、電話を切り閏に返してきた。

それからなんでもないような顔で立ち上がり、武器を店の奥へ買いに行く。

「閏も今のうちに買っておいたほうがいいぞ。」

閏はそれに力なく返事しながら、雪先輩は絶対敵に回したくないな、と考えた。