佳き日に







「確かにそうだね。シベリアとかインドとかで風葬の風習があるって聞いたんだけど、そんな法律ないのかなぁ。それとも、風葬をしますっていう書類を予め出して許可を取るとか?」


じゃあインドやシベリアの山には死体がたくさんあるのか?と閏は疑問に思ったが想像するのもおぞましい光景なので考えるのをやめた。

琥珀は土の上に置いた花とは別の、横にあった花を掴み立ち上がった。
ピンク色の花が二、三個揺れていた。


「メモリーズの死に方に似てるなって思ったの。」

「あー、確かに、似てますね。」


ゴミとなって、風にさらされ、自然に戻っていく。
似ているな、と閏は頷いた。

ふいに視線を戻せば、目の前に淡いピンクが広がっていた。
甘い香り。


「これ、あげる。」


琥珀が、ピンク色の花束を閏に差し出していた。