佳き日に





[5]





白川という男から指示された通り健康ランドの裏側に車を走らせる。


「琥珀っ。」


いち早くドアを開け琥珀の元に走ったのはエナカだった。
閏と雪はそれよりも琥珀の足元に倒れている人物に目がいった。


「大丈夫だった?」


エナカに抱きしめられている琥珀の顔は白く、生気がなかった。


「その子の手当て、お願い。」


琥珀はそう言い桔梗を目で示す。

分かった、と頷くエナカは桔梗を抱え戻っていく。

何故琥珀は桔梗と一緒にいるのか、琴は今何処なのか。
閏は聞きたいことがたくさんあった。

だが、俯いたままの琥珀に何も言えなかった。


「あまりここに長居するのは良くない。」


行くぞ、と雪は言って琥珀の手を握り車へ連れていく。