佳き日に






呆然とするエナカに構わず閏と雪は何やら会話を始める。


「で、琥珀さんがどこにいるのか分かってるんですか?」

「分からないな。」

「分からないのにあんな堂々と迎えに行くとか言ってたんですか!?」

「堂々としてれば何とかなると思ったんだがな。」

「何ともならなかったですね。」


雨の息子は大丈夫なのか、エナカは呆れながら思った。

するとちょうど雨の息子、雪がエナカの方を向いた。


「お前何か聞いてないか?」

白川と別れたときの彼の言葉を思い出す。


「琥珀のことじゃないけど、兄弟のメモリーズが殺されたっていうのは聞いた。」

エナカの言葉に雪と閏は顔を見合わせる。


「それだな。」

「多分その近くにいますね、琥珀さん。」


なんで琥珀がそこにいるのかは分からないが、とりあえず二人が言うのならそうなのだろう。


「待って今白川にメールする。」

「白川?」


携帯を取り出したエナカは少々言葉に詰まる。


「彼は味方だよ。私の、」

私の。

そこから何という言葉を続けるつもりだったのか。
白川は私の何なのだろう。
エナカの口が止まる。