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時間がちょうど朝の出勤時間と重なるせいか、道に人が多くなってきた。
いつもより慌ただしい気がする。
今日はお祭りか何かあるのだろうか、と不思議に見ていた。
先ほどから目の端にチラチラと映るパトカーに嫌な予感をおぼえる。
険しい目つきで窓の外を見ていたエナカに白川は声をかける。
「てか、エナカさんなんでまだ日が昇らないうちから行動してたんですか?」
「あんたに捕まらないようにだよ。」
「残念でしたね、俺早起き得意なんですよ。」
うざい。
思いっきりエナカは白川の頭を小突く。
慣れない早起きにエナカは苦戦したというのに。
エナカは顎に手を付けそっぽを向いた。
その時、空気を冷やすような電子音がした。
フォーンフォーンと変な音。
白川の携帯が鳴っているようだ。
「あんた着信音の趣味悪いね。」
「神秘的で素敵じゃないですか。」


