佳き日に






「もしかして着地点に置くの?」

「そうだし。あとは布団を身体に巻いて落ちれば死にはしねーだろ。最悪でも骨折だし。」

この状況ではそれが最善の策なのだろう。

やっとの思いで琥珀は階段を登りきった。

レストルームは建物の裏側に面していたからか、銃撃は免れたようだ。

最初の爆発で中のものはかなりめちゃくちゃになっていたが。
窓も割れていた。


「琥珀ボーッとしてねぇで布団運べ。」

「あ、うん。」

鉛丹の急かす声に琥珀は丁寧かつ速く桔梗を床に降ろす。

今この四人の中でまともに動けるのは琥珀と鉛丹だけなのだ。
少し焼け焦げた布団を運びながら琥珀はチラリと琴を見る。

壁にもたれてぐったりした様子で座っている。
大丈夫なのだろうか。

不安と焦りに苛まれる。
嫌な考えを打ち消すように琥珀は作業に集中した。
割れた窓から外へどんどん布団を落としていく。