この計画の第一の目的は雪たちをかき乱すことだ。
彼らが連携を失い、菘たちに迂闊に攻撃出来ないような状況にさえすれば、あとはもう大丈夫だ。
人間の政府など、菘たちの実力で追い払えるはずだ、よほどのことがない限り。
恐れるべきは、雪たちだけだ。
「明後日。」
「……けっこう早いですね。」
「善は急げって言うでしょ。」
「少なくとも善ではないですよ、この計画。」
桔梗はそう言いながらも地図を広げた。
赤い線で何本かのルートが引かれている。
「柳琥珀さんが朝登校するときを狙って車をこの付近に置き待機するんですよね。」
シャーッと音を出して赤ペンで住宅街の一部分に丸を付ける。
御学高校付近は大きな通りがほとんどないのでやりやすい。
柳琥珀が通った後「通行止め」の看板でも立て掛けておけば別の車が入ってくることはないだろう。
まぁ仮にひょっこり近所の住人に見られたとしても口止めすればいい。
物理的に。


