佳き日に




[5]


閏が琥珀の後をつける二つの影に気づいたのは、琥珀が歩き始めてから五分ほど経ったときだった。

上手いな、と閏は思う。
音が無い。
閏も気づくのに時間がかかってしまった。

手元の携帯をいじり雪に電話をかける。

1コール切り。
すぐさま閏は回れ右をし歩き出す。

琥珀とは別ルートでカフェに行くためだ。


歩きながらふと、閏は思う。

どうして僕、危険な道を選択したんでしょうか?