「いや、鉛丹と桔梗はそんなことはしないはずだ。赤い女に下手に手を出したら痛い目見るって知っているはずだからな。」
雪と閏の会話は、琥珀には分からないことがたくさんあった。
だが、メモリーズの間で恐れられている赤い女と呼ばれる人がどんな人だったのかは少し気になった。
「着いたぞ。」
雪の言葉に現実に引き戻される。
琥珀が通っていた御学高校付近の住宅街。
車は仕方なく路上駐車だ。
「御学高校付近の住宅にいくつか、俺らみたいな裏で生きている人間が使えるような家がある。鉛丹と桔梗はそれらのどこかに滞在しているはずだ。」
計画を話してくれたときの雪の言葉を思い出す。


