「金剛戦士Ⅰ」黎明の夢

最後に、その日の通信の締めくくりに

「ティタニア号よりカロン号ならびにトリトン号へ、本日の通信の最後にヨーガの続編を送ります。明日も元気に再開できることを、お祈り致します。以上」

「こちらはトリトン号、了解しました。ありがとうございました。明日も元気に、お会いしましょう。以上」

「こちらカロン号も了解しました。ありがとうございました。どうぞ良い旅が続きますように。以上」

本日の通信は終了した。

この後、いつもならば地球と簡単な交信をする船があるのだが、今日は日曜日なので無い。カロン号は月曜日と木曜日、トリトン号は火曜日と金曜日、ティタニア号は水曜日と土曜日が地球との交信予定日である。

それぞれの船は、楽しみにしている通信時間が終わり、本来の業務に戻り作業を始めた。

カロン号では副隊長のトルコ人学者のジェスールが操縦席に座っている隊長のロバートの後ろから、肩に手をのせて窓の外を見ながら

「ティタニア号はいいですねぇ。最後に発射されて最初に目的地に到着する・・・もう来年には天王星の観測調査に入れるのですよねぇ・・・」

「この漆黒の闇夜の航海が、まだまだ続くと思うと・・・」

気が滅入ってくると言いたかったが、我慢して堪えた。