まず火星の通信可能地域が百ヶ所以上に達したことを伝え、広範囲な通信不能地域が、小惑星群の通過した面であることが結論となったが小惑星の衝突などは起きておらず原因は不明であること、そして火星を通過した小惑星群の軌道が地球に向かって変化したことや、地球から、どのくらいの距離まで近づき、いつ頃に到達するかは、明日の午後までには、およそ判明するであろうことなどを述べた後、選抜した観測隊の内容の説明に入った。
選抜した宇宙船のリストを配り終え、補佐官が
「みなさんに配布したリストをご覧下さい。まず総数は五隻であります。その内訳は小惑星帯調査船より二隻、火星と地球間を航行中の貨物船より三隻であります。小惑星帯調査船は地球を出発してから八十日目の船と、地球帰還まで、あと十日の船であります。両船ともたがいに連絡を取り合い協力して観測に当たるように指示してあります」
「火星と地球間を航行している船には連絡船と貨物船がありますが、連絡船には乗員以外に一般の乗客が乗り込んでいて、観測に向かわすには不向きであると判断し、すべて貨物船としました」
「その貨物船の中でも火星へ向かっている船は、火星に必要な物資を満載にしており、遅延すると困ると判断し、地球へ向かって航行している船の中から、できるだけ等間隔の距離を置いて抽出しました。観測を依頼した、すべての船の位置はリストに載せてある通りであります」
以上で補佐官の説明が終了し、質問などがあるかを問うた。
まずオーストラリア全権が、火星の通信不能地域の詳しい状況や、小惑星群の詳しい情報を、できるだけ早く収集する要望をし、明日、会議を行なうとすれば、それまでに間に合うかを訊ねた。
選抜した宇宙船のリストを配り終え、補佐官が
「みなさんに配布したリストをご覧下さい。まず総数は五隻であります。その内訳は小惑星帯調査船より二隻、火星と地球間を航行中の貨物船より三隻であります。小惑星帯調査船は地球を出発してから八十日目の船と、地球帰還まで、あと十日の船であります。両船ともたがいに連絡を取り合い協力して観測に当たるように指示してあります」
「火星と地球間を航行している船には連絡船と貨物船がありますが、連絡船には乗員以外に一般の乗客が乗り込んでいて、観測に向かわすには不向きであると判断し、すべて貨物船としました」
「その貨物船の中でも火星へ向かっている船は、火星に必要な物資を満載にしており、遅延すると困ると判断し、地球へ向かって航行している船の中から、できるだけ等間隔の距離を置いて抽出しました。観測を依頼した、すべての船の位置はリストに載せてある通りであります」
以上で補佐官の説明が終了し、質問などがあるかを問うた。
まずオーストラリア全権が、火星の通信不能地域の詳しい状況や、小惑星群の詳しい情報を、できるだけ早く収集する要望をし、明日、会議を行なうとすれば、それまでに間に合うかを訊ねた。

