思い立ったが吉日――とはいかず、何だかんだで数日後。 準備を整え、俺たちはようやく出発した。 イアンに言ってはいないが目的はカレンの敵討ち。 つまりは復讐だ。 護身のためだとどうにか説得して相棒の大剣、イアンは長弓を携えている。 屋敷を出て街を出て、人も少なくなってくる。 城や都からほとんど出たことがなかった俺は、不謹慎にもワクワクしながら道を進んでいた。 しばらくすると黙ってついてきていたイアンが口を開いた。