初雪恋〜あの日をもう一度君と〜




雪君に連れられて辿り着いたのは…


「こ、ここ〜!?」


真っ黒な建物。

不気味な雰囲気。
時折聞こえる、お客さん達の叫び声。


「やっぱ、遊園地に来たからには行かないとな♪」


そう、雪君が私を連れてきたのは…お化け屋敷。


「雪君、私が怖いのダメなこと知ってるくせに〜っっ!」

「大丈夫だって。 本物はいないんだからさ」

「それでも怖いものは怖いのっ!」


「次のやつは俺が決めて良いって言ったのは真白だろ?」

「うっ……そ、そうだけど〜」


まさかお化け屋敷を選択するなんて思わないよ!

でも、『次は雪君が決めてね!』って言ったのは私なんだし。

ここは行くしかないよね!

でも、やっぱり怖いよ…


「…真白、やっぱやめるか?」

「えっ…」

「苦手なのに悪かったな。今のは冗談ってことで、他のに変え……」

「変えなくていいよっ!!」
「…そんなに震えてるのに?」

「えっ…」

手を見ると小刻みに震えていた。

「なぁ、他のにしよ」

私は首を横にふる。


「……じゃあ、」