――ガラガラッ

「あら、患者さん?」

「!?」

せっかく今言おうとしたのに!


「あ、スミマセン。勝手に道具借りて手当てしちゃいました」

「いいわよ。あなたかしら?怪我をしたのは」

「は、はい」

「よいしょ…っと。ちょっと見せて。あら、綺麗に手当てしてあるわね。これはあなたがしたの?」

「いえ、雪君…あ、彼がしてくれたんです」

「いい彼氏くんね♪」

「か、かかか彼氏!?ち、違います!幼なじみで…」

「そうなの?お似合いなのに、勿体無い」

お似合い!?

私と雪君が!?


「スミマセン、急いでるんで失礼します。真白、帰るぞ」

「う、うん。ありがとうございました!」

「フフッ さようなら」