―ドサッ

「「…痛っ!」」

「お前まで転んでどうすんだよ〜」

雪君は自分が立ってから私に手を貸してくれた。

「ごめん…」

「ケガは?大丈夫か?」

雪君はそう言って私についた砂を払いながらノートを拾った。

「…っ!」

その時、拾ったノートに書かれていた文字を見て私は驚いた。

『2−C 白石雪斗』

2年生だったんだ…。
じゃあ、やっぱりここは3年前なんだ。
って、よく考えたらさっきカレンダー見たのに…私ってバカ?

あ…れ……?
なんか、忘れてる気がする。
高校2年生…冬休み…。

私は顔が真っ青になった。
なんで、気が付かなかったんだろう。

「雪君…」

「何だよ?急に静かになったりして。そんなにテスト不安なのか?それともどっかケガでもしたか?」

急に黙った私をテストで落ち込んでいるか、さっき転んだ時にケガをしたのと勘違いをしているみたい。
でも、私が考えているのは全く違うこと。
さっきからなにか忘れてると思ったら…。

今日は、あの日の2日前。…雪君と待ち合わせをしていたあの日だ。
なんで忘れていたんだろう。

さっきまで楽しかったのに今はそんな気分とは程遠い。