交通事故……。
私は雪君を引いた車の運転手を激しく恨んだ。

お兄ちゃんから詳しく話を聞くと、相手の運転手は飲酒運転。
しかも、目撃者も少なく大間かな事しか分かっていない。
そして、何より一番ショックだったのは…『事故にあった時、おそらく雪斗はまだ意識はあったはず』と言われたこと。
…メールや電話を返してくれなくなったあの時、きっと既に事故にあっていたか、雪君は亡くなってたんだ。

遅いと思った時点でおかしいと気付くことが出来ていれば、もしかしたら助かったのかもしれなかったのに!!
それなのに、私は何も、しなかったんだ。
雪君が苦しんでいた時、呑気にただ待っていたなんて…。
なんて、なんて私は馬鹿なんだろう。
これ程誰かを恨んだことはない。
私は自分自身と運命を呪ったのと同時に悲しくなった。
涙がいくら泣いても止まらない。

……当たり前のようにずっと一緒にいた雪君。
でも、もうこれからは一緒に居られない。

…いつもみたいな優しい笑顔をもう、見せてくれない。

…いつもみたいにバカみたいな話で盛り上がったり、笑い合ったりすることも出来ない。

今まであった"いつも"はもう二度とできない…。

そう思ったらまた涙が溢れてきた。

逢いたいのに、もう逢えないことがこんなに悲しくて寂しいことだったなんて、知らなかった。