2人で見た朝日は、やっぱり切なくなる程綺麗だった。



「俺そろそろ行くね、朝日綺麗だった」

「でしょ?じゃあね」

「うん、ばいばい」

「探してる人見つかるといいね」

「………ここに来れば、また音羽と会える?」

「だいたいここにいるよ」

「会えるといいな」


不思議な人だった。
どんどん大和のことが、頭から離れなくなった。

喧嘩してても、大和のことで頭がいっぱいだった。


やっぱり、今夜も喧嘩してあの公園にいた。
夜風に吹かれて、タバコをふかした。


大和は、また会いたいって言っていたけど探してる人が見つかったら…。

見つかったら、私のことを忘れてしまうんだろう。


それが、寂しく思う私はおかしいんだろうか。
名前しか知らない男の人なのに。