「ほんとだねー。種目も強制ないし」

『あたしケンカ出たいなぁ…』



琴音は分かってたようにクスクスと笑った。



「暁斗くんが許さないよ」

『やっぱりー?…でも出たい…』



するとピーという機械音と理事長の声が聞こえた。



《あー、さっき言い忘れたんだけど》



なんだ?



《ケンカで最後まで残った奴には、夏休み明けにあるテストを受けなくていい事にする》



ええっ!?マジで!?



《そんだけだ。後半頑張れよ生徒諸君!》



「ハハハハ」と笑い声を流して放送は切れた。