「お前…」 「いや。自分でもわかんねぇんだよ」 わかんねぇのに期待していいか、っておかしいだろ。 それってもう、 「好きなんじゃねぇの?」 「…なんかなぁ…」 …自分の事だろ。 俺は知らねぇぞ? 『――ダメだよ』 「「!?」」 寝てるハズの稚里から声が聞こえて、俺達は驚いた。 ……こいつ、起きてたのか? 「稚里ちゃん…?」 「…寝言か?」 『起きてます』 ……どうやら俺達の会話はすべて聞かれてたらしい。