こくんと頷いて服を脱ぎ出したから大丈夫だろう。 『心配性だなぁー』 あの子があたしに気遣う必要はない。 気にしてるのは、あたしの“眼”の事。 他人に眼を見られるのを嫌うあたしだから、ああやって聞いたんだろう。 あたしだって、致し方なく“いいよ”って言ったワケじゃない。 琴音は見ても何も言わないって信じてるし。 小さい時は今みたいに前髪も長くなかったから、眼ははっきりと見えていた。 …でも、広い世界が見える度に何度も眼を閉じたくなった。 「うわ、広ーい」