いつの間にか、幹部のみんなに順番が回って来た。

最初は、悠人、爽汰、透らしい。

透…走れるのか?



「あ、みんなだ」

『がんばれ〜』

「それじゃ聞こえないよ」



そう言ってクスクス笑った。

そりゃあ聞こえる声で言ってないもん。



『やるよ琴音』

「オッケー」



あたしは右手を、琴音は左手を振り上げて下ろした。

あたしの予想では、爽汰が一番かなと思った。



「よっしゃ!いっちば〜ん!」



けど、あたしの予想は大ハズレ。

1位は、意外にも透だった。