東は倉庫に居る人を集めてあたしのところに連れて来てくれた。



「姫?」

「言いたい事って何ですか?」



みなして敬語か?

そして“姫”呼びか?

あたしは、標準身長だがさすがに倉庫全体は見渡せない。

――少し、意地悪をしてやろう。

そう思い、安定感のないドラム缶にあたしは登った。



「わあああ!?」

「姫!? 一体何を…っ」

『いいから黙って聞いて!!』



あたしの言葉に、シンと静まり返る倉庫。

みんなを見渡して息を吸った。



『“姫”呼びやめて!』