琴音は昔のこともあって、そういう話は怖いみたいだ。

ずいぶん敏感らしく、ね。



「ごめんね。巻き込むつもりはなかったんだけど…」

『…いや。何となくそんな気はしてたから』

「え?」



卵焼きを口に放り込み、言った。



『倉庫から出てちょっとだったかなぁ…。2台くらいのバイクに後付けられてた』

「!…気付いて…?」

「よく分かったな…」



さすがの暁斗でもびっくりした様子。



「音が…」

「音?」



コクンと頷く琴音に首を傾げるみんな。