母が相変わらずにやにやしたままで

「あの人はね、あんたの為を思って言ってくれてんのよ。
気に入らないからって追い出す事無いでしょ。

……まったく、未だに反抗期の子供みたいなんだから」

と言った。


私はその言葉を無視すると、出来るだけの笑顔を作って母のすぐそばに立ち、お母さん、と呼び掛けた。


「お母さん、覚えてるかな。

私が3歳のときの事」


「3歳?何かしら。

幼稚園……は、その次の年だし」