緑の食事風景

その週の土曜日の夕方、行くと決まった。


「日本酒の事、もっと教えてくださいね。

じゃ、また明日」


「おやすみなさい」



家に向かう足取りが、心持ち軽い。


同僚は今夜、さっき買った酒を飲むのだろうか。


私も飲む。


つまり、離れた場所にいながら、同じ時間に同じ酒を、私達は飲むかもしれないのだ。


そう思うと、飲み慣れたいつもの酒が

何か特別なもののように思えた。