非難場所である、
中学校の体育館に到着して、

俺は 愕然とした。


知らない
おじいさん や おばあさん、
幼児や小学生が、


大勢、ただ、
座っている。


不気味な集会が開かれるかの様な、
不穏な佇まいで。



軽率に
何かを発言することを、
ためらわさせる雰囲気の中、
俺は

ただ黙って、

体育座りをしていた。



もう、そこは、

日中、
体育の授業で、
バスケットボールをした場所とは、

まるで 別の場所。


「これから...、
どうなるんだろう.........。」



結末の見えない事態の 真っ只中で、
俺は、


これまでの人生では
感じたことの無い、

言い表し様も無く、大きな、
自分の手には負えないくらいの、
絶大な不安感を

この胸に認識していた。