翌日――… 私は無事に卒検に合格した。 自動車学校から駅に向かうバスに乗り込んで、 窓の外を眺めた。 いつものように、教習車が何台も 敷地内をゆっくり走ってる。 たった二週間だったのに… 私はこの場所が大好きになっていた。 須藤さんが居なくても ずっとこの景色を 眺めていたかった。 けれどそんな想いを知る筈もない 運転手さんは、 時間になると教習所を出発した。 さよなら、須藤さん――。 さよなら、私の恋――。