気がついたときには
私はベッドに寝かされていた。
白い天井が見える。
「ここ、どこ……?」
「………医務室」
私の疑問に答えたその声は
一番会いたくて
一番私の胸を苦しませる人の
ものだった。
ガバっと体を起こすと
窓から差し込む西日に目を細める須藤さんが
ベッドの脇に座ってた。
「…卒検、終わったよ。
君には明日、
再試験をしてもらう」
「そ…そうですか」
「友達は合格して先に帰ったよ」
祐美受かったんだ。
良かった…
ほっと胸をなで下ろしていると
須藤さんが言った。
「寝不足に朝飯抜きだって?
大事な日なのに何やってんの」
「…何で、そのこと…」