失敗だらけのの高速教習を終えて
自動車学校に戻った私たち。



駐車場に車を停めると、
須藤さんがいきなり笑い出した。


「窓…っ……」



何がおもしろいのかわからないけど、
笑いながら窓、と言われたので
私は言われたとおり
窓の方を見た。



「あれ?開いてる…」



不思議に思いながらも
エンジンをかけ直して
私は窓を閉めた。



「…料金所から、
ずっと…開いてたよ」



「………!!」



やっと、須藤さんが笑ってる
理由がわかった。



「…なんでもっと早く
教えてくれないんですか!?」



「いや、いつ気づくかなと
思って言わなかったんだけど…

最後まで、気づかなかったね」



少し笑いのおさまった須藤さんだけど、
目の端に涙が浮かんでた。



そんなに笑わなくたって…!



「あとで、鏡見た方がいいよ」



最後にそう言われたので
授業の後トイレで確認すると…



「うわ…爆発してる!」



高速道路で風にさらされ続けた
私の髪は、
すごいことになっていた。