「 木村サン…だったけ、」


「 なに? 」


「 今日は、

サンキューな、助かったわ」


「 ‥‥‥ 」


「 さっきの、お客さん‥

今ちょっともめてて、

今日は、まじで助かったわ!」




涙が、

溢れた。



ねぇ、

あなたは

ほんとに

七瀬君ですか?

あたしが、

好きになったのは、

七瀬麗夜、


ホストなキミなんですか?



「 ちょっ!

何で泣いてんの!! 」


あたしは、

走った。

家までの帰り道、

休む事もなく、

走った。



涙で、

前が見えなかったけど

騙されたんだって

悔しくて、

自分が好きになった人が

ホストやってた事に、

ただ、ただ




涙が溢れた。