「―で? その写真がどうかしたか?」

「いや、人の好みっていろいろだなって思って」

そう言ってコウガはキーボードを操作し、シキに次々と写真を見せていった。

「一言に美しいモノと言っても、いろいろあるんだなって」

コウガの言う通り、サイトにはさまざまな写真が載っていた。

それは人であったり風景であったり、または家電やビルなど、人の価値観がそれぞれであることを表していた。

ふと新着の表示が出て、コウガはそこを開いて見た。

「…えっ?」

「何だ? コレは」

しかしその写真を見た瞬間、二人の表情は固まった。

シキはコウガから離れ、画面に触れてじっと写真を見つめた。

「何故、死体の写真など載っているんだ?」

画面いっぱいに映っているのは、一人の男性の写真だった。

スーツを着た、まだ二十代ぐらいの男性は、胸の辺りから血を流し、地面に倒れていた。

「この場所…どこかの路地裏か、ビルの裏か?」