「ほぉ…。何だか昔、お前がやっていたことに似ているな」

「アレは動画、こっちは写真。全然違うよ。目的も、ね」

操作人は口元に笑みを浮かべた。

「シキ、オレはキミの為だけにあのサイトを作ったにすぎないんだから」

「そうだったな、コウガ」

風呂上りのシキは、イスに座るコウガを後ろから抱きしめた。

「ちょっと、濡れたままじゃん。パソコンに触るなよ?」

「ああ。このままお前に触れていれば、良いんだろう?」

「そういう問題でもないんだけどね」

コウガは深く息を吐いた。

楽しそうに意地悪く笑うシキは、言い出したら聞かない。

今まで風呂に入っていたので、髪は濡れたまま。

肩にかけているタオルで拭く気はないらしい。

上半身裸で、触れている部分が湿っているから体をよく拭かなかったんだろう。

「…シキって結構ズボラだよな?」

「お前が神経質過ぎるんだ」

「いや、オレは普通。…今更ながら、マカ達の苦労が分かる気がするよ」